成人矯正について
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成人矯正のコンセプト
20~30代の若々しく働き盛りな世代では、より目立ちにくい装置、社会生活に影響しない程度の痛みに抑える矯正治療をメインで行います。40代以降の方はより健康面・機能面にフォーカスし、咬む機能を整え、お手入れしやすい歯ならびを実現することで、歯を失いにくい環境作りを目標にします。
当院は、できるかぎり身体への負担や治療期間を抑える方針です。歯によく馴染む装置で、骨の代謝と口腔周囲筋の力を利用した省エネルギーの矯正治療を行います。それぞれの装置には得意とする歯の動きがありますから、治療の工程で装置の種類を変えながら、効率よく治療を進めていきます。
矯正歯科治療は公的健康保険適用外の自費(自由)診療です。
矯正治療の一般的な治療期間は2~3年で月に1回程度の通院回数となります。
「大人になると歯が動かなくなる」なんてことはありません
矯正治療に年齢制限はありません。今や40~50代の方の矯正はめずらしくありませんし、現在も当院では70代の方が咬み合わせを整えるための矯正治療が進行中です。ほとんどの方がワイヤーと装置を取り付ける「ブラケット矯正」単独ではなく、ブラケットとマウスピース型矯正歯科装置を併用した双方のメリットを得られる治療を行っています。
なお、歯周病など歯の土台の部分で病気がある場合は歯の移動に制限がかかりますので、歯周病の治療や歯茎のメンテナンスを併用しながら矯正治療を行います。
歯のガタガタを治療した症例
主訴 | 八重歯を治して歯を白くしたい |
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診断名 | 叢生(歯のガタガタ) |
治療に用いた装置 | マルチブラケット |
性別 | 女性 |
年齢 | 42才 |
抜歯部位 | 上下左右の第一小臼歯抜歯(4本抜歯) |
治療期間 | 26か月 |
本症例のリスク・副作用 | 歯肉退縮や歯根吸収を起こさないように、出来るだけ弱い矯正力で治療する |
費用の目安(税込) | ・検査費用 ¥66,000 ・基本施術料 ¥770,000 ・保定装置 ¥55,000 ・調整料 ¥5,500×来院回数(月1回) ・その他:補綴処置料金 |
一般的なリスク・副作用 | ・矯正歯科治療(特に永久歯を抜いて行う治療)は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。 ・最初は矯正装置(主に歯に針金をつける治療)による不快感、痛み等があります。通常は数日~1週間で慣れます。 |
取り扱い装置
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目立たないブラケットや白いワイヤー
ブラケット装置の形状やワイヤーの性状の進歩によって、「痛い」「目立つ」「治療期間が長い」などの悩みは過去のものとなっています。
弱い歯や歯茎には、部分的に矯正力の強弱をつけることもできます。
中高年の矯正治療では、歯根や歯茎に対して優しい矯正力を発揮できるため、安全な治療が可能になります。
インビザライン(マウスピース)※1
歯軋りや食いしばりを緩和させながら矯正治療を進めることができます。目立ちにくく、食事の際には付け外しもできるのが大きなメリットです。人前に出る仕事で「歯にブラケットが付いているのは気になる」という方でも利用しやすく、また身体への負担も少ないので年配の方でも利用しやすい矯正方法と言えます。中高生と比べて、装着時間などをしっかりと自己管理できるため、良好な治療結果を得やすいです。
※1 マウスピース型矯正歯科装置
インビザラインについて
- 未承認医薬品について
インビザラインは、薬機法上の承認を得ていません。 -
入手経路の明示
インビザラインは米アラインテクノロジー社の製品の商標です。インビザライン・ジャパン社を通じて利用しております。 - 国内の承認医薬品等の有無
日本国内で歯科医師が患者様に合わせてオーダーしたものを、米アラインテクノロジー社が、海外にある工場において製作します。設計は日本国内で歯科医師が行いますが、実際に製作されるのは海外においてであり、薬機法の対象とはなりません(薬機法対象外)。 - 諸外国における安全性等に係る情報の明示
インビザラインは、2023年現在、全世界で1,400万症例以上の患者様が治療されています。重篤な副作用の報告はありません。 - 医薬品副作用被害救済制度の対象外
インビザラインは、薬機法の承認を受けておりませんので、医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。
ハーフリンガル
通常は歯の表面に装着する矯正装置(ブラケット)を、上の歯だけは裏側に装着する矯正方法です。下の歯は通常通り表側に装着します。外部から見えやすい上の歯だけを裏側矯正にすることで、費用と手間を抑えながら目立たずに矯正を行えます。
ナンス ホールディングアーチ
(メッシュ ベース)
上顎に接するレジンパッドを固定源として、後方の歯が手前に動くのを防ぐ目的で使用します。小児矯正では混合歯列期に大臼歯の位置を固定する目的でも使用しています。
40代以降の注意点・リスクなど
- 大切な永久歯なので、できるだけ抜歯を避けて矯正治療を行う
- もし抜歯する場合は、寿命の短い歯を選択する
- 治療期間が長くなり過ぎない治療計画を立てる
- ブラックトライアングルと呼ばれる隙間が出やすい点に注意